主にビジネス書。スクラムマスターやEM、POなどに対して理解を深めたい人向け。アフィ等なし。
リストは私が今年読破したものかつ平均的におすすめできる本の列挙であり、翻訳や本自体にクセがあったり今回の基準に沿わない本は省略している。おおまかにカテゴライズしており、各カテゴリで優先順位(おすすめ)順に並んでいる。
PO向け
- 決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)
- https://amzn.asia/d/9eBja7d
- 優れたPOには是非読んでいてほしい良書。複数人に推薦した。意思決定の活動そのものに踏み込んだ本で、どのように集団で成功を収めるのかの再現性が高まる。
- プロフェッショナルプロダクトオーナー: プロダクトを効果的にマネジメントする方法
- https://amzn.asia/d/b868nLh
- いままでPOにおすすめできる本がそんなになかったが、ほとんどまともなことが書かれている。部分的に、額面通り受け取って実践すると良くない副作用を及ぼすものがあるので注意深く読むこと。
- スクラムを活用したアジャイルなプロダクト管理: 顧客に愛される製品開発
- https://amzn.asia/d/jjBLASZ
- PO向けで短く良書であるが絶版。
- エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」
- https://amzn.asia/d/eeHjGZ2
- 起業家の意思決定に関する研究から発見されたヒューリスティクスなパタンの総称。概念を知るうえではおすすめ。(別の研究で経験主義的なアプローチの方が優れていることが示されているが…)
EM向け
後述する組織カテゴリと併せてどうぞ。
- サプライチェーンサイエンス
- https://amzn.asia/d/cYpA96B
- 一見「EMとサプライチェーンに何の関連性があるのか?」となるが、「人間の活動が何故そのように振る舞われてしまうのか」が解説されている本。
- 大野耐一の現場経営
- https://amzn.asia/d/cslh9d4
- かなり古い本で、講演の内容を書籍化したような本。語り口調も独特なので読みにくさや分かりにくさがあるかもしれないが、リーン思考に強く関連する。組織の生産性とは何かを考えるきっかけを与えてくれる示唆がある。
- ワインバーグのシステム4部作
- かなり古い本で内容も独特、かつ4部作と膨大なので万人向けではない。が、4部作であるおかげで品質・サイバネティスモデルなどのプロダクト開発ライクな話から観察や人間の認知プロセス(サティアの交流モデル)まで、人間の活動まで広く踏み込まれた良書。
組織
- 学習する組織 ― システム思考で未来を創造する
- https://amzn.asia/d/flBq1Ub
- 概念も含み、EMの方は是非読破していて欲しい。自分自身の振る舞いが変化する。システム思考が書籍の中心である。きちんと咀嚼しながら読み進めると、章ごとに都度学びがあるので読書会などしたい。辞書みたいに分厚い。
- 事実に基づいた経営―なぜ「当たり前」ができないのか?
- https://amzn.asia/d/7gL0Wps
- 事実ではなく思い込みや「半分だけ正しい」理屈によって決断されることの危うさを説明している本。誤った二分法を学ぶきっかけになる。本自体も弁証法的なスタイルで読みやすい。組織内の人間の活動を変えてしまうような意思決定に関わる人は読んでおいた方が良い
- ザ・アドバンテージ: なぜあの会社はブレないのか?
- https://amzn.asia/d/aRelKkA
- 通常、組織の成功要因として賢明さが中心となって説明されるが、健全さの重要性を説いている。透明性の話が中心になる。
- リーンソフトウェア開発と組織改革
- https://amzn.asia/d/8MX4i9t
- 同著者の「リーン開発の本質」を読んでいれば読まなくても良い
ScM向け
- ファシリテーター完全教本: 最強のプロが教える理論・技術・実践のすべて
- https://amzn.asia/d/e1ijHhO
- 昨年末読み、難しすぎてフリーズした。少しずつ咀嚼しながら実践と振り返りを繰り返していく本。
- リーン開発の本質
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- 「リーンソフトウェア開発」を書いた著者の本でソフトウェア開発における7つの無駄と、効果的なリーン思考の適用方法が紹介される。原理原則に触れられるのでおすすめ。
- This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメント
- https://amzn.asia/d/1LtKCm7
- リーン思考系の中では手を取りやすく、翻訳も読みやすい。コンセプトを知りたい人にはおすすめ。
- 共に変容するファシリテーション――5つの在り方で場を見極め、10の行動で流れを促す
- https://amzn.asia/d/1eTLIFm
- レベルが高すぎて万人にオススメできない。特に自分には咀嚼に人の支援が必要な本。しかし良書。
- モデレーションなのかファシリテーションなのか
学習
- トヨタ式A3プロセスで仕事改革
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- 邦題に惹かれないかもしれないが、英題はManaging to Learnで、まさしく学びの活動を正面に捉えた本。マネージャ側の視点とイチメンバーの視点で文字通り本中で並行して進行する。読みにくさに難があるが、今年最も精読した本の1つ。
- わかりやすい省察的実践 実践・学び・研究をつなぐために
- https://amzn.asia/d/3N1GFvb
- 省察的実践や成人学習理論に関する学びがある。特に知識を「単に適用しているだけ」でよいのかという問いは学習とは何かを考えるきっかけになる
- 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化 (ちくまプリマー新書)
- https://amzn.asia/d/6Hs0F9g
- 認知科学的な観点から人間がどのように学習をしているのか、その一般向けな解説書
- CEO 最高経営責任者
- https://amzn.asia/d/iCHdnu3
- あえて学習のセッションにおく。あまりCEOと言わず、自分の外部環境が変わったときの振る舞い方として参考にすると良いかも。リアルオプション理論、限定合理性、限界分析などが関連する話。
- コミュニティ・オブ・プラクティス: ナレッジ社会の新たな知識形態の実践
- https://amzn.asia/d/2OVNgHN
- 実践コミュニティを運営する方にとっては抑えておきたい本。